ぎっくり腰には、無意識のかがむ動作の改善を


「ぐきっ!!」その瞬間、歩く、座るなどの当たり前にできていた日常動作すら苦痛に変え、日常生活を一変させるインパクトのあるぎっくり腰、辛いですよね。一言でギックリ腰といっても人によって症状の重さはそれぞれです。痛いけど何とか動けるレベルから、全く動けずに救急車で運ばれてそのまま入院という方まで。どちらにせよ辛い症状です。

ぎっくり腰が起きるきっかけの動作

症状もですが、ギックリ腰になるきっかけも人それぞれ違います。くしゃみをした時になる人、体をひねった時になる人、物を取ろうとした時になる人、朝起きたらなってたという人もいました。ほとんどの場合、日常の何気ない動作がきっかけです。その中でも特に多いのが、前にかがむ動作で何かを取ろうとした時になるパターン。すごく重たいものを持ってなる人もいますが、ほとんどはペンを取ろうとして、顔を洗おうとして、お皿を取ろうとしてなど、日常はあまり腰に負担を感じにくい動作でなることも多いのです。

前にかがむ動作に問題があるとぎっくり腰に

前にかがむ動作は1日の中で無意識に何百回、何千回としています。物を取る、ドアを開ける、挨拶をする、椅子に座る、などあらゆる動作で前にかがむ動作は入っています。その前にかがむ動作の時、体のどこを使って曲げると思いますか?前にかがむという一つの動作ですが、体の折り曲げる起点の場所は人によって様々です。ぎっくり腰になってしまう人、慢性的に腰痛を持っている人が、体を折り曲げる起点は腰椎(背骨の下)です。腰椎を起点に曲げると、背中が丸くなって背面の筋肉が無理に伸ばされた状態になります。しかも上半身が前に倒れているので、その重みをムリに伸ばされ状態で支えなくてはなりません。それを繰り返していると背面に筋肉がどんどん萎縮して固まってきます。それがちょっとしたきっかけで、限界を超えると筋肉の繊維が、微量ですが断裂してしまいぎっくり腰になってしまいます。こうした日常の何気ない動作の積み重ねでなっていくものなんです。

ぎっくり腰を予防する正しい腰の使い方

股関節を使う

では、前にかがむ時はどこで曲げていけばいいのか?正解は股関節です。股関節から折り曲げていくと、「腰を入れる」という状態になって腰が丸くなりません。すると背面の筋肉に無駄な緊張がかからずに筋肉の負担が大きく減ります。

2つの壁

正しく腰を曲げれば良いのね、一回習えば簡単♪そう思われるかもしれません。ですが、実際には2つの理由で壁があるのです。1つ目は、日常の中で動きを意識できる機会は限られており、無意識で前にかがむ動作のほうが圧倒的に多いからです。2つ目は、意識して普段と違う動きをしようとすると、必ず緊張が生まれるからです。

ぎっくり腰を予防する2つの対策

では、どうすればいいのか?当院では2つのことを大切にしています。1つは、固まっている股関節の周りの筋肉をゆるめることです。現代人の多くは股関節を日常の動きで使えておらず、がちがちに固まってしまっているためです。その上で、2つ目の対応として、股関節の動きをつける体操をすることです。誰もできる簡単なものです。それを繰り返していくと無意識の前にかがむ動きが勝手に股関節から動くようになってきます。この「勝手に動く」ということが大切で、それにより日常動作の無意識のかがむ動作を矯正していくのです。股関節の動きが体に身についてしまうと、ごっくり腰はもちろん、腰痛が出なくなります。繰り返しになりますが、腰は体の「要」である大切な部分。正しく股関節を使って、腰痛知らずの快適な身体で過ごしていただきたいと思います。